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歯だけ動かすから顎まで動かすへ

歯科矯正は上下、前後、左右の3方向から3次元的で立体的に把握、解決していきます。

歯だけじゃなく、顎を動かして歯並びをきれいにするって本当ですか。

皆さんは、歯科矯正治療は歯並びを直すことで、歯だけを動かして治療をしていると思われてはいないでしょうか。現在の歯科矯正治療では、患者さんそれぞれの頭やお顔の大きさを基準に、歯や顎の状態を上下、前後、左右の3方向から3次元的、立体的にとらえ、問題を把握して、解決していこうとしています。

たとえば、いろいろな歯並びがありますが、ひとくちに出っ歯(上顎前突)といっても、上の前歯だけが出ている状態と、上顎から出ている状態とでは治療の方法もその期間も異なります。もう少し詳しく言えば、下の前歯や下顎の関係によっても、治療の方法もその期間も異なります。

上下の顎のバランスなどがくずれている場合、歯並びの土台となる顎の問題をできる限り解決しながら、かみ合わせや歯並びをより正しい状態に導いていくようにします。来月の「歯の健康アラカルト」では、その解決の方法について説明させていただきます。

大阪府歯科医師会学術部常任部員 垣内 康弘
歯の健康アラカルト 毎日新聞 2010/06/08 掲載

それでは、歯科矯正治療では、上下の顎のバランスなどがくずれている場合、どのようにして問題を解決していこうとしているのでしょうか。

これには、患者さんの年齢によって、そのアプローチの方法が大きく異なってきます。もちろん、その他にもいろいろな要素のありますが。

たとえば、成長期においては、顎の成長のコントロールによって上下の顎のバランスをできる限りよい状況にしていこうと考えます。この場合、成長のタイミングに応じた治療の方法(装置などの選択)が大切になります。ただ、成長という不確定なことが相手となりますので、すべてが予想通りに進むとは限りません。

また、大人の場合で下顎が大きく飛び出したいわゆる受け口(下顎前突)の場合などはどうでしょうか。

大人ですからすでに成長は終わっている状態です。このように患者さんの頭や上顎に対して下顎が大きすぎて上下の顎のバランスなどがくずれている場合、矯正治療と外科手術を併用することによって、より理想的な上下の顎のバランスと、より正しいかみ合わせを獲得することが可能になってきています。

大阪府歯科医師会学術部常任部員 垣内 康弘
歯の健康アラカルト 毎日新聞 2010/07/08 掲載