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2024.03.20

肩こりや首のコリ、食いしばりが関係するってホント?

ご相談いただく内容で、歯が痛くなってから肩こりがひどくなった気がするというものがあります。

実際、咬むための筋肉と首の周りの筋肉は動きに一部の連動が見られるため、日々のかみ合わせの変化や食いしばり(歯の咬み締め)もこれらの症状と深い関係があります。

肩こりや首の痛みは、一般的には日常生活におけるストレスや不適切な姿勢から起こることが多く、食いしばりは、主に夜間に無意識のうちに行われる行為で、ストレスが原因であることが多いとされています。この無意識の行為によって顎の筋肉が過剰に働き、それが頭部や首、肩へと負担を及ぼし、痛みやコリとして現れるのです。

食いしばりは、顎関節症の原因にもなり得ます。顎関節症は、顎の動きに関わる関節に異常が起きることで、お口を開ける際のバキッやジャリッという雑音やお口の開けにくさなどの症状が出ます。
肩こりや首の痛みと共に、これらの症状がある場合は、食いしばりが原因である可能性が高いです。

肩こりや首のコリの標準的な対処法としては、まずなによりストレス管理が重要です。リラクゼーション技法を身につける、適度な運動を取り入れる、趣味や休息により心身をリフレッシュさせるなどが有効です。また、姿勢を正すことも重要で、長時間同じ姿勢でいることを避け、定期的にストレッチを行うことが推奨されます。

私たちドクターがお口の確認をさせていただいた際に、食いしばり・歯ぎしりが認められる可能性が高い場合には、マウスピースの使用が推奨される場合もあります。これによって無意識の食いしばりから顎や顔周辺の筋肉への負担を軽減することができます。
またかみ合わせが原因になっている場合もあります。左右どちらかの奥歯ばかりが当たるようなかみ合わせになってしまっていると、片方の首や肩の筋肉ばかりが緊張状態となり、非常にコリを強く感じやすくなったりもします。
この場合は、かぶせものや詰め物の高さが原因であれば調整を行います。元々の歯並びに起因する場合は歯列矯正治療を推奨することもあります。

肩こりや首の痛みは、多くの人が経験する一般的な症状ですが、その背後には食いしばりのような意外な原因が隠れていることもあります。
”なんとなく朝から肩こりがひどいな”と感じる方は、良かったら一度ご相談にいらしてください。