お口の癖はどれほど子供の歯並びに影響を与えるのか?|マイオブレースのセミナーに参加してきました
こんにちは。
大阪市福島区、野田阪神の歯科医院、かきうち歯科矯正歯科です。
2026年10月25日・26日の2日間、品川で開催された 「Dr. Farrell Course 2026」 に参加しました。

今回のセミナーは、マイオブレースシステム(The Myobrace® System)の開発者であるDr.Chris Farrellの来日公演でした。
子どものお口の発達に着目した「マイオブレース」を中心に、年齢に応じた治療の考え方や、実際の症例、治療を続けるためのサポートについて、開発者ならではの視点からお話を聞くことができました。
「子どもの歯並びが気になるけれど、いつ相談すればよいの?」
「いつも口が開いているけれど、歯並びと関係があるの?」
そのような疑問をお持ちの保護者の方に向けて、セミナーの内容とともにマイオブレースについてご紹介します。
マイオブレース(Myobrace)とは?
マイオブレースは、子どもの成長期に使用する、取り外しができるマウスピース型の装置を用いた治療システムです。
装置の使用に加えて、お口まわりのトレーニングを行い、歯並びに影響することのあるお口の使い方や癖に目を向けていきます。
例えば、次のようなことがトレーニングの対象となります。
- 鼻で呼吸すること
- お口を閉じて過ごすこと
- 舌を適切な位置に置くこと
- 飲み込むときの舌やお口まわりの使い方
歯並びや顎の成長には、お口の癖だけでなく、歯の大きさや顎の形など、さまざまな要因が関わります。そのため、マイオブレースが適しているかどうかは、お子さまのお口の状態を確認したうえで判断することが大切です。

子どもの歯並びと、お口の癖
お子さまがテレビを見ているときや遊んでいるとき、こんな様子が気になったことはありませんか?
- ぽかんとお口が開いている
- 口で呼吸していることが多い
- 舌が前歯の間から見える
- 飲み込むときに、お口のまわりに力が入る
- 歯並びや、前歯の噛み合わせが気になる
こうした様子は、お口の機能や歯並びを確認するきっかけの一つになります。
ただし、お口が開いているからといって、
鼻づまりが続く場合や、いびきなどが気になる場合は、必要に応じて耳鼻咽喉科への相談も検討します。

年齢や成長に合わせた治療を学びました
今回のセミナーでは、Dr. Chris Farrellによる講義を通じて、マイオブレースを用いた筋機能矯正治療について学びました。
講義では、主に次のような成長段階に分けて、治療の考え方が取り上げられました。
| 成長段階 | セミナーで取り上げられた内容 |
|---|---|
| 4〜8歳頃 | 小児患者を対象としたマイオブレース治療 |
| 8〜15歳頃 | 永久歯が生えそろっていく時期を対象とした治療 |
また、乳歯の時期、乳歯と永久歯が混在する時期、永久歯が発育する時期の症例についても紹介がありました。
当院では予防矯正として5~6歳を中心にマイオブレースを使用しているのですが、
8歳以降の使用について、TシリーズといわれるTeenage向けの形状があったり、BWSという前方拡大用の口蓋のワイヤーがあったりと、青年期でも効果を発揮できることを説明いただきました。
実際の患者さんの経過についての症例報告では、ワイヤーと同等以上の成果・結果を得られているものも多くあり、
大変驚かされました。
ただ、やはりマイオブレースの最適開始時期は低年齢児であり、骨格の成長を考えると10代以降からのスタートは
一般矯正が有効ではありそうでした。
お子さまのお口は、成長とともに大きく変化します。同じ年齢でも歯の生え変わり方や顎の成長には個人差があるため、

治療を続けるためには、ご家族と医院のサポートも大切
マイオブレースは、装置を使う時間や日々のトレーニングに取り組むことが大切な治療です。
しかし、お子さまによっては、装置に慣れるまで時間がかかったり、毎日のトレーニングを続けることが難しかったりすることもあります。
セミナーでは、治療をスムーズに進めるための工夫や、治療が思うように進まない場合への対応についても取り上げられました。
また、歯科医師だけでなく、お子さまへの説明やトレーニングをサポートするエデュケーターを含めたチームで治療に取り組むことの大切さについても学びました。
お子さまが安心して取り組めるよう、年齢や理解度に合わせて説明し、ご家族と一緒に無理なく続ける方法を考えていくことが大切だと感じました。
マイオブレースだけで歯並びは治るの?
マイオブレースが適しているか、また、どの程度の変化が期待できるかは、お子さまの歯並びや顎の状態、成長の段階、装置の使用状況などによって異なります。
マイオブレースを用いた治療を行った後も、状態によっては、ワイヤー矯正や別の矯正治療が必要になる場合があります。
治療の効果には個人差があり、マイオブレースだけですべての歯並びを治せるとは限りません。現在の状態をよく確認し、治療の目的や見通しについて、ご家族と相談しながら進めることが大切です。
お子さまの歯並びやお口の癖が気になったら
今回のセミナーを通じて、歯並びだけを見るのではなく、呼吸や舌
「まだ乳歯だから相談するには早いかな?」
「矯正が必要なのか分からないけれど、お口の癖が気になる」
そのような段階でも、気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
お子さま一人ひとりの成長に合わせて、お口の状態を確認し、今できることを一緒に考えていきたいと思います。
院長 垣内 優一
経歴
- 大阪市福島区出身
- 日本矯正歯科学会 認定医
- 日本口腔インプラント学会 専修医