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2024.03.15
歯だけ動かすから顎まで動かすへ
歯科矯正は上下、前後、左右の3方向から3次元的で立体的に把握、解決していきます。
皆さんは、歯科矯正治療は歯並びを直すことで、歯だけを動かして治療をしていると思われてはいないでしょうか。現在の歯科矯正治療では、患者さんそれぞれの頭やお顔の大きさを基準に、歯や顎の状態を上下、前後、左右の3方向から3次元的、立体的にとらえ、問題を把握して、解決していこうとしています。
たとえば、いろいろな歯並びがありますが、ひとくちに出っ歯(上顎前突)といっても、上の前歯だけが出ている状態と、上顎から出ている状態とでは治療の方法もその期間も異なります。もう少し詳しく言えば、下の前歯や下顎の関係によっても、治療の方法もその期間も異なります。
上下の顎のバランスなどがくずれている場合、歯並びの土台となる顎の問題をできる限り解決しながら、かみ合わせや歯並びをより正しい状態に導いていくようにします。来月の「歯の健康アラカルト」では、その解決の方法について説明させていただきます。
大阪府歯科医師会学術部常任部員 垣内 康弘
歯の健康アラカルト 毎日新聞 2010/06/08 掲載
監修者情報
院長 垣内 優一
経歴
- 大阪府枚方市出身
- 日本矯正歯科学会 認定医
- 日本口腔インプラント学会 専修医