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2024.01.15

矯正治療とお口のケア

歯科矯正治療期間の歯磨きの重要さ。

矯正治療の装置そのものが、むし歯を作ることはありません。むし歯ができやすいかどうかは、むし歯菌(ミュータンス菌)の数、唾液(だえき)の量と質、飲食の種類と回数、歯垢(しこう)(デンタルプラーク)の蓄積の程度、フッ素の使用状況など、生活習慣と密接に関連しています。

むし歯予防のためにしっかりと歯磨きをするということは矯正治療中も、同じです。ただ、矯正の装置(特にワイヤーで代表される固定式のもの)が入ると、確かに十分に歯磨きをすることがかなり難しくなります。すなわち、歯垢を磨き残しやすくなると言えます。

装置を入れる前に十分な歯磨き指導を受け、歯ブラシの毛先を上手に使えるようにすることや、矯正用の歯ブラシや円すい形の歯間ブラシを使っていただくなど、日々の生活の中でお口の清掃状況への十分な動機付けが行われることは大変重要です。

フッ素入りの歯磨き剤の使用やフッ化物の塗布も効果的です。間食の回数や種類といった生活習慣も大事な要素です。また、毎回の治療の際にお口の清掃状況を確認してもらうことはもちろん重要なことであり、約束の治療日をいたずらに変更し延ばしたりすることはよくありません。

矯正治療をお受けになる場合は、矯正治療とともに正しく効果的な歯磨きの習慣を身につけ、むし歯や歯周病の無いきれいな歯並びを獲得してください。

大阪府歯科医師会学術部常任部員 垣内 康弘
からだ相談室Q&A 毎日新聞 2009/09/29 掲載